「VIP」というのはご存じかと思います。コンサート、空港、スポーツ観戦場などでは「VIPゾーン」が設けられていますし、VIP専用の駐車場・チケット・レーンがあったり、「VIP客」と呼ばれたりします。VIPは「Very Important Person」の略で、特別な待遇を受ける権利を獲得した人々のことですね。VIPになると与えられるスペース(座席の足の場所も)が広くなり、列に並ぶ必要がなくなり、さらに飲み物や軽食が無制限になったりします。つまり、面倒ごとがなくなり、より快適に過ごせるのです。

農場にも「VIP」――正確には「VIC」がいます。VICはVery Important Cowの略です。VICの中でも最高の待遇を得る権利があるのがフレッシュ牛です。餌槽スペースは広くし、深いベッドで快適な寝床を用意し、フレッシュ牛管理プログラムを組んで病気の早期発見ができるようにすると、乳量は増え、健康状態を維持できるという研究報告が出ています。従来の一般的な牛舎においては、フレッシュ牛の扱いは他の牛たちと変わらないため、ロボット搾乳牛舎では特別待遇としてVICペンを用意する必要があります。

搾乳ロボットの技術進化は目覚ましく、搾乳時に得られる情報量は、乳量、脂肪・蛋白含有量、体細胞数、反芻時間、活動量、BHB、体温、体重など多岐に渡ります。ロボット搾乳牛舎ではこれらの情報を全てPC画面上で確認できるので、わざわざフレッシュ牛を他の搾乳牛と分けて管理する必要はないのではないか、という声もあります。実際、ここまで情報が揃っていれば、体調不良や主要な代謝性疾患の初期兆候を見つけるのは簡単になってきます。また、乳の温度計測が可能になったことで、個別に直腸温度を測定する手間が省けるなど、ロボット搾乳牛舎においてフレッシュ牛に人が直接介入すべき作業時間は減ります。それでも、VICには1頭あたり76 cm幅の餌槽スペースを用意し、寝床の心地良さにも配慮し、競争が起きないよう少数のグループを作ってあげる必要があります。このVICたちには密集した状況など、あってはならないのです。さらにもう1つ重要な待遇として、24時間いつでも、最小の労力でロボットにアクセスできることです。分娩後の数週間の期間にこのちょっとした待遇を受けると、ロボットに慣れやすく、搾乳期の早い段階から1日3回の搾乳目標を達成できます。このように、ロボット搾乳牛舎においては、重点的な管理が必要なVICペンを、その管理に必要な施設設備に近い位置に設けることで、作業がいっそう効率化されます。

VICペンでの生活を楽しんでいるフレッシュ牛(*^▽^*)

 

フレッシュ牛には、快適に過ごせる空間としてのVICペンを与えない理由はありません。空間の確保は設計次第で可能で、当社のお客様の農場の多くで効果が出ています!

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Virpi Kurkela

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