それと同時に、タイストール牛舎では作業量が膨大なことがあります。各作業の時間はだいたい決められており、体力がものを言う世界でもあります。生産効率をあげるためには3回搾乳が好ましいですが、タイストール牛舎では通常1日2回までが限界です。既存のタイストール牛舎は牛乳生産を制限する要因でもあり、牛の快適さも追及されていません。

牛舎の大部分はタイストールの様式がとられており、築10-20年ほどのまだ比較的状態の良いタイストール牛舎もざらに見かけることと思います。処理室を始め、他の設備もまだじゅうぶん稼働できる状態です。これら既存の設備を残すことで、ロボット農場に切り替えた時のコストを抑えることはできるのでしょうか。

新築牛舎に対する代替改築案としてはいくつか挙げることができますが、牛舎の立地条件が大きく関わってきます。つまり、既存牛舎に対して、どの方角にどれくらいの規模で拡張できるか、です。牛の頭数は変わらなくても、フリーストールのロボット農場にするには、タイストールよりも必ず空間が必要になります。

給餌システムも農場拡張をどれくらいするかに係わってきます。タイストールと同様の給餌システムを続けるのであれば、飼槽をそのままにして除糞通路とフリーストールの場所の分だけ農場を拡張します。給餌を、例えばトラクターミキサー給飼に切り替える場合は、飼槽と除糞通路を新しい拡張スペースに設置し、既存のタイストール区画をフリーストール区画に入れ替えることを検討します。この手の改築をする場合に気を付けなくてはいけないのは、建築期間をどれだけとれるかということと、換気設備の妥協点を見極めることです。

一番お勧めしやすい案は、搾乳牛に新しい施設を提供し、既存の牛舎のスペースは治療牛などの管理が必要な牛や、場合によってはロボット室に使用することです。この方法をとると、農場を新築するよりも拡張面積を抑えることができ、処理室など費用がかかる部分は既存の設備を使えます。ストールや通路の幅は新しい牛舎仕様に広くでき、最適な換気設備を整えることもできます。この方法をとった場合、一般的には新築農場の60-70%の価格に抑えることができます。もちろん、新築農場ほどの機能は持ち合わせませんが、コストをかなり抑えることが可能です。

タイストールからフリーストールに切り替えることの利点は、将来の育成牛用のストールを確保できることです。改築したロボット牛舎は、状況が変わって農場を新築できるようになった時には育成牛舎としてぴったりのものになります。

既存農場の改築をする方針をとることを決め、予算も限られているときは、妥協点を見誤らないよう設計に注力することが非常に重要です。農場管理方法をしっかり計画し、農場設計の段階からそれを考慮しておけば、改築はうまくいくはずです。この先、ご自身のタイストール牛舎に入った際には少し視点を変えて、ロボット農場の一部として改築したらどうなるだろうと想像もしてみてください。いつでもお力になります!

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